デレクターズレポート(ショック状態)

皆さん、お疲れ様です。
 
最近、急に冬らしくなってきましたが、体調はいかがですか?
久しぶりの投稿となります。
今回は事案の紹介です。...
全国的に昨年から、救急救命士も処置範囲が拡大され、心停止前の傷病者に対しての処置が出来るようになりました。もちろん、医師の具体的指示が必要になりますが。

今年度から運用が開始となりました。
具体的には、「心停止前静脈路確保」低血糖の傷病者に対して「血糖測定とブドウ糖投与」です。
そこで、私が出動した事案です。
60歳代男性、道路の草刈り作業中、足を負傷、出血ありという指令にて出動しました。
指令内容から、「大したことないのかな」と思い現場に向かいました。現場は、消防署から5分程の場所です。
現場に到着すると、何か、ただならぬ雰囲気、傷病者に付き添う人も大きな声で我々を呼ぶ、傷病者の傍に到着、第一印象は重篤感あり、その時点でスイッチが入りました。凄い、かなりの出血量だ、顔面蒼白、冷汗著明、呼吸は浅くて速い状態30回/分、血圧測定等を隊員に指示して、外傷を確認すると左膝関節部半周性に約10㎝挫創、圧迫止血してもなかなか止まらない、血圧57/40、正直「マジか〜」って感じの血圧、「これはヤバいぞ」って心の中で思いながら、酸素投与を開始。
傷病者はショック状態、指示医師にTELして、静脈路確保(点滴)、下肢(足)挙上、保温を実施して搬送しました。
病院到着時には、血圧が100mmHgまてあがりました。
この方は、動脈と静脈が共に断裂、すぐに緊急手術となり約2週間入院、退院されました。
受傷機転は、他人の草刈り機が誤って当たり負傷したという事でした。
先程、「ショック」と書きましたが、医学的なショックってご存知ですか?
彼女にフラれてショック、パチンコに負けてショックとは違います。
ショックとは、「重要臓器への酸素供給不足」いまいち分かりづらいかもしれませんので、簡単に言うと「死の一歩手前」って事です。
今回の報告は以上です。                           救急救助ディレクター


現在USAソルジャーは大量出血での死は0%にかぎりなく近いそうです。

技術の進歩?ソルジャー

一人ひとりに装備品として支給されている、ヘムコンカイトガーゼ(止血効果ガーゼ)のおかげだそうです。このガーゼの日本の関係者と先日吉岡デレクターと共にお会いしてお話をきかさせていただきましたが豚の動脈を切断して噴水のように血が噴き出している状態でこのガーゼを当てるとあっという間に止血、、すごい効果です。 代表